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湯の泉(故):危ない温泉

最悪、男女別の有料共同浴場になってもいいから存続して欲しいと願っていたが、結局は最も残念な結果になってしまった。

四万ダムの予備調査の時に発見されたのが、現在の四万ダム上流にあった「湯の泉」だった。四万ダム完成間近には、立派な湯舟が作られて、野湯らしくない野湯に生まれ変わったが、いつでも綺麗に清掃されており、ダム完成後にも大切にされているようだった。

湯の泉の源泉は、ダムの完成後には手前のダム湖畔にある温泉施設に引き湯されている。湯は残ったとはいえ、景観と雰囲気の良さは比べられるものではない。

ダム湖最奥の鉄橋の向こうに、上流へ遡る林道の入口がある。ダムが完成したおかげで、林道入口まで車で乗りつけられるようになったためか、クチコミで広まった湯の泉は野湯でありながら連日大盛況だったらしい。まあ、一部のマニアックな野湯ファンでなくても、あれだけ綺麗にされている湯舟ならば、脱衣所がないことを除けば充分万人に受け入れられるレベルだったと思う。

林道を歩き始めて僅か10分程度で湯の泉に辿り着く。静かな森の中の渓流沿いに、こんこんと湧き出る湯を溢れさせている石組みの湯舟が現れるのだ。ダム工事の関係者が作ったのだろうか、かなりしっかりした湯舟だ。薄く緑がかった透明の湯が溢れている様は、自然の景観の中にあって神々しくすら感じられる。川音と葉の擦れるざわめきの中、穏やかな風を感じながら入る湯の泉は格別だった。

メディアにも取り上げられるようになって最近は混雑しているという噂を聞いてからは、行く気がしなくなっていたので、いったいどういう状況だったのかはわからない。ただ、人が集まれば、やはり色々と問題が起るのだろう。管理されていない場所で何かあってはたまらないだろうから、地元の組合としては閉鎖が一番手っ取り早い方法ではある。それとも、実際に何かトラブルでも起ったのだろうか?

2004年の12月、湯の泉は湯を止められ閉鎖された。

まあ、でもね、ネットのクチコミで広まっているうちはまだいいのだけども、テレビとか雑誌で取り上げられると、特にアクセスの良い野湯なんかは必ず存続の危機に陥るわけで...。メディアは"今"視聴率なり部数なりが伸ばせるネタでさえあればいいのだろうけども...。

ああ、ホント、残念だ。

2005年12月22日