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事件

「金(キム)の戦争」寸又峡温泉立て篭り事件(2)

大井川上流、国立公園南アルプスの麓に寸又峡温泉はある。寸又川が作り出した美しい峡谷に人口数百人の集落があり、旅館十数件の鄙びた温泉地となっている。

金嬉老が殆ど知られぬこの地に目をつけたのは、以前に寸又峡近くの山中で山小屋暮らしをしていたことがあるからであろう。この時の自然のままの暮らしの記憶が、死地をここに選んだ理由と思われる。

「金(キム)の戦争」寸又峡温泉立て篭り事件(1)

南アルプス辺りのエリアってのは、ある種独特の雰囲気に満ちている。日本第二位の高峰「北岳」を擁する地域でありながら、富士山とか3000m級の山々が連なる北アルプスエリアとかのように、垢抜けたリゾート感なんぞは微塵もない。二度と帰れなくなるのではないかと不安を憶える程に人里の気配から遠く離れ、深山幽谷の中に身を置けば魔境と呼ぶのが相応しい気分にさせられる。

「魔の山」谷川岳・一ノ倉沢

1960年(昭和35年)、谷川岳一ノ倉沢、衝立岩正面壁で二名の登攀者が滑落、ザイルに宙づり状態になり遭難した。

当時の登攀技術も登攀具も現在のようにまだ発達しておらず、一ノ倉沢は日本でも指折りのトップクライマーしか挑戦を許されない、厳しい岩場だった。遭難したのは横浜蝸牛山岳会の二名。二人が宙づりになったのは逆層スラブがオーバーハングした地形部分。この岩場を最も知り尽くしたベテランクライマーが救助に向かい、遭難者の数メートルまで近づきながら、遭難者を降ろす術がなかった。この時点で、少なくとも一人にはまだ息があったという。

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